セミナー・イベント

夏目漱石『彼岸過迄』 志賀直哉旧居講座のご案内

学校法人奈良学園セミナーハウス志賀直哉旧居

公開日: 2015/11/18
  • その他

学校法人奈良学園セミナーハウス志賀直哉旧居は、昭和初期に志賀直哉自身が
設計し、家族とともに9年間を過ごした邸宅で、その後持ち主が変わる間に改
築の手が加えられていましたが、写真や記憶、改築の痕跡などを探り復元した
ものです。当時「高畑サロン」とも呼ばれ、自然光が差し込むサンルームは、
武者小路実篤や谷崎潤一郎など、名だたる文化人が集い語り合った場所です。
現在、一般に公開し、 定期的に文化講座等を開催しています。

この度、志賀直哉旧居では、「夏目漱石『彼岸過迄』」と題した講座を開催します。

 夏目漱石の後期3部作の1作目である『彼岸過迄』は、明治45年1月2日から4月29日まで、東京・大阪両『朝日新聞』に連載されました。漱石は、明治43年8月に修善寺温泉で胃病を悪化させ30分間の人事不省に陥り、命の危機に瀕しました。その「修善寺の大患」と呼ばれる大病の後、初めての連載小説が『彼岸過迄』です。「短篇を重ね」て「1長篇を構成する」という短篇連鎖の手法を取っていますが、7つの章から成るこの作品は、統一性の薄い失敗作という芳しくない評価をされることがあります。作中には、連載の直前の明治44年11月に幼くして急死した五女ひな子の、その死をそのまま素材として取り込んだ「雨の降る日」という章があります。この章の役割を検討しながら、この作品に統一性を見出す可能性を探ってみたいと思います。

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日 程: 2015年12月21日(月)10:40~12:10

場 所: 志賀直哉旧居(奈良市高畑町1237-2)

講 師: 吉川 仁子氏(奈良女子大学専任講師)

参加費: 350円(税込)
     要事前申込み。定員40名。申込みは直接志賀直哉旧居か
     ホームページから。申込み多数の場合は先着順。
     申込先 http://kokucheese.com/event/index/354988/
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